副業人材インタビュー

関わりを通じて実感した伝える力の大切さ

プロフィール

氏名
栗原 貴子(くりはら たかこ)さん
職業
フリーランス

商品の良さを「欲しい」と思ってもらえる言葉に翻訳して伝える

私は27年間、フリーランスで編集者・ライターとして活動してきました。近年はコンテンツディレクターとして、マーケティングをベースにしたコンテンツづくりに携わっています。今回は、伝統ある素材と新しいデザインを融合した下駄サンダル「caracoro」を世界へ広めるサポートをさせていただきました。 これまでの経験を活かして、商品の良さを引き出すお手伝いができればと思い、応募したことがきっかけです。 長年この仕事を続けてきて感じるのは、「良い商品があるのに、伝え方ひとつで売れなくなってしまう」という現実です。商品が売れないとき、多くの事業者の方は販路を広げなければならないと考えがちですが、本当の課題はPR方法にあることが少なくありません。商品の魅力を「欲しい」と思ってもらえる言葉に翻訳することこそが最初の一歩であり、販路はその先に自然とついてくると考えています。

伝え方を整理することで作り手も前向きに

プロジェクトを進めるなかで、改めて「良い商品でも、伝え方ひとつで結果が変わる」ということを実感しました。 実際に「caracoro」を履いて出かけた際、「どこで買えるんですか?」と声をかけられることがあり、商品の持つ魅力は十分に感じていました。 一方で、購入につながる導線が整っていないことが課題でもありました。そこで、SNSを活用したマーケティングや、店舗以外での販売方法をどう仕組み化していくかをメインテーマに、事業者の方と一緒に検討を重ねました。 活動を通じて、事業者の方が抱えていた「商品に魅力がないのでは」という不安が解消され、自信を持って発信できるようになったことが何よりの成果です。良い商品ほど、誤った自己評価で埋もれてしまうことがあります。だからこそ、外部の視点で整理し、言葉や仕組みを整えるサポートが欠かせないと感じました。

地方の魅力を発信し、世界に羽ばたくサポートがしたい

これまでも地方で地域新聞を立ち上げるなど、情報発信に関わる経験をしてきました。そこで実感したのは、地方には本当に素晴らしい商品や魅力的な人がたくさんいるということです。 一方で、アピール方法に課題を抱えていたり、人々の価値観が固定化され、新しい発想が生まれにくい環境があることも感じてきました。 福島との関わりを通じても、同じように一歩を踏み出せずにいる方や、埋もれてしまっている商品があることを実感しました。 だからこそ、外部の視点や専門的な知見が地域の挑戦を後押しする力になると感じています。地方には、世界に誇れるものづくりがたくさんあります。今後もその魅力を丁寧に発信し、地域のブランドが自信を持って世界に羽ばたけるようサポートを続けていきたいと思っています。

取り組んだプロジェクト

https://pro-fukushima.com/project_05/88165/