副業人材インタビュー
副業を通じて福島への印象が大きく変わりました
プロフィール
- 氏名
- 邨山 恭平(むらやま きょうへい)さん
- 職業
- コドウワ合同会社
幅広い関わりを目指した新たな一歩
東京で大手企業を対象にコンサルティングの仕事をしていましたが、より多様な価値観や課題に向き合う仕事がしたいと感じるようになりました。大手企業の世界では、多くの人が同じ方向を向いて競争する構図があり、その一方で支援が届きにくい地域や小規模事業者の存在にも目が向くようになりました。地方の企業から相談をいただいても、金額面の制約でお断りせざるを得ないことが多く、本当に支援が必要な方々の力になれないもどかしさがありました。そうした経験から、組織の枠にとらわれず自分の裁量で動けるようになりたいと考え、独立を決意しました。 現在は、大きな案件から地方企業や小規模事業者まで幅広いプロジェクトに携わっています。関わる先が増える中で、これまで接点の少なかった業界や地域にも関わるようになり、仕事を通じて新しい視点や学びが得られるようになりました。
副業を通じて広がった視野とつながり
さまざまな地域や業界の企業と関わる中で、自然と視野が広がっていきました。これまで接点の少なかった分野に携わることで、それぞれの業界が持つ課題や工夫に関心を持つようになり、日常の中でも仕事のつながりを意識する場面が増えました。たとえば、今回マッチングサイトを通じて支援した介護事業者のミッション・ビジョン・バリュー策定では、これまで触れる機会の少なかった現場の考え方や価値観を知ることができ、その経験が後に別の業界の案件に取り組む際にも大きく役立ちました。分野が違っても本質的な課題や人の想いには共通点があり、これまでの経験をどう応用できるかを考える力が磨かれたと感じています。支援の際には、相手が自ら動き出せる状態をつくることを大切にしています。自分が手を動かして解決するのではなく、課題に気づき、次の一歩を踏み出すきっかけを一緒に考える。必要なアドバイスをしつつ、最終的には現場の方々自身が前に進めるように支えることを意識しています。「お願いしてよかった」「新しい発見があった」と言ってもらえる瞬間が一番のやりがいで、距離や立場を超えて一緒に考え、進む時間にこそ価値があると感じています。
福島に関わって見えた地域の可能性
これまで福島には観光で訪れたことはありましたが、仕事として現地の企業と関わるのは今回が初めてでした。支援に携わる中で、地域を良くしようと前向きに挑戦する方が多く、その姿勢やエネルギーに刺激を受けました。対話を通じて、福島という地域の力強さや温かさを改めて感じました。 そうした出会いをきっかけに、福島が身近な存在になりました。一度関わると、その地域の出来事や商品に自然と目が向くようになります。店頭で福島のものを見かけると、つい手に取ってみたくなる。そんな関心の広がりが「ゆるやかなつながり」として続いている感覚があります。関わった地域を思い出し、応援したいという気持ちが、また次の関わりを生んでいくのだと思います。 この経験を通じて、地域との関わりにはさまざまな形があることを実感しました。今は支援という形ですが、いずれは自分自身が地方に入り、地元の方々と一緒に何かを生み出すような取り組みに挑戦したいと考えています。関わり方は変わっても、地域とのつながりを大切にしながらできることを少しずつ広げていきたいと思います。








